いか(烏賊)

〇いか(烏賊) 食用にするのはスルメイカ、ヤリイカ、アオリイカ、コウイカ、ケンサキイカ、カミナリイカ、アカイカ、ホタルイカなどであるが、このほかにも、市場には遠海物や輸入物など非常に多くの種類が流通している。 スルメイカは国内での漁獲量が最…

あさり(浅蜊)

〇あさり(浅蜊) マルスダレガイ科の二枚貝で、歴史的に最も古い食材のひとつといわれる。アサリには利尿作用があり、古くからむくみを治すとされてきた。栄養素としてはビタミン12が多く、(1)性腺や甲状腺の働きを活発にする、(2)DNAの体内合成…

どじょう(泥鰌)

〇どじょう(泥鰌) ドジョウ科の淡水魚で、水田や小川などの泥底に棲み、日本や朝鮮半島、中国に分布する。全長12cm位になり、口辺りに五対のひげがあり腸呼吸をする。脂がのって美味しくなる5〜7月頃が旬である。 ドジョウはカルシウムが多く、生1…

ししゃも(柳葉魚)

〇ししゃも(柳葉魚) ワカサギと同じキュウリウオ科の魚で、シシャモの呼び名はアイヌ語である。北海道南東部に分布するが、近年市場で出回っているシシャモの多くはオランダなど北ヨーロッパから輸入されているカラフトシシャモ(別名カペリン)と呼ばれる…

鱈(たら)

〇鱈(たら) タラ科の海産魚の総称で、マダラ、スケトウダラなどがある。12月から翌年2月ごろまでの冬場が旬。身が透明で柔らかく味が淡白なので、ちり鍋、粕漬け、フライ、シチューなど調理のバラエティは多い。白子も汁物や蒸し物に利用される。スケト…

鰈(かれい)

〇鰈(かれい) カレイ科の海産魚の総称で、日本近海だけでもマガレイ、マコガレイ、アカガレイ、メイタガレイ、ホシガレイ、イシガレイ、オヒョウなど大小20数種を数える。カレイによく似た魚でヒラメ(ヒラメ科)があるが、左ヒラメ、右カレイといわれる…

鰊(にしん)

〇鰊(にしん) ニシンは北太平洋に分布するニシン科の海産魚で、春の訪れとともに特有の味と柔らかな身を堪能させてくれる魚である。栄養的にはイワシよりも脂質が高く(生100g中15.1g、マイワシは13.8g)、エネルギーも216kcalと高い…

鰤(ぶり)

○鰤(ぶり) 日本近海に分布するアジ科の高級魚。冬の荒海に揉まれた寒ブリはまさに絶品であるが、近年はハマチの名で店頭に並ぶ養殖物が多い。養殖ものは一般に脂ぎった感じが強く、切り身が一様にベージュ色であるのに対し、天然物はややピンクがかかって…

ココア

○ココア ココアはチョコレート同じく、カカオの木になる果実の種子(カカオ豆)からつくる。カカオ豆を粉砕して殻を取り除き、焙煎、摩砕してから脂肪分(カカオバター)の一部を除去して粉末にしたものがココアパウダーである。何も加えていないココアパウ…

ブナハリタケ

○ブナハリタケ エゾハリタケ科のキノコ。ブナの倒木や立ち枯れに群生する扇状の食用キノコで、東北地方ではカノカとも呼ばれ、甘い芳香と歯ざわりのよさで昔から珍重されてきたが、最近では深山幻のキノコと呼ばれるほど採れなくなっている。 そのブナハリタ…

ブロッコリー

○ブロッコリー イタリアでキャベツの変種であるカリフラワーを品種改良して作ったアブラナ科の野菜で、第2次世界大戦後ヨーロッパ各地に広まり、日本で一般化したのはここ30年足らずのことである。 食用部分は花蕾(つぼみ)が中心であるが、何よりもビタ…

延命草茶

○延命草茶 延命草はシソ科ヤマハッカ属の植物で、北海道から九州に至る山地の日当たりの良い乾いた場所に群生し、1〜1.5mの高さに育って秋には薄紫色の小花に穂状につける。和名はヒキオコシであるが、これは一度倒れた人でも、この草の汁を飲ませると…

紅景天

○紅景天 紅景天は、原産地のチベットでは海抜3500〜5000mという高地に自生しているベンケイソウ科の野生多年生草木である。茎や花など地表に出ている部分は10cm程度と小型であるが、根や根茎が薬効部分として利用される。紅景天の効用について…

マツタケ

○まつたけ 松茸。キシメジ科のキノコで、秋に赤松林やツガ林などの地上に生える。国内生産量は近年極端に減っており、市場に出回っているものの80〜90%は韓国、北朝鮮、カナダ、中国、モロッコ、メキシコ、アメリカ、ブータンなどから入ってくる輸入物…

いちじく

○いちじく クワ科の落葉低木の果実(花嚢)で、アラビア半島が原産。世界各地で栽培されるが、ポルトガル、イタリアが多い。日本ではカリブ系、スミナル系、インターメディア系などが江戸時代の17世紀前半に渡来したが、蓬来と呼ばれていた在来種もある。 …

シャンピニオンエキス

○シャンピニオンエキス フランスで17世紀始めに栽培が始められたハラタケ科のシャンピニオン(英語名=マッシュルーム)は、その優れた風味とともに、ビタミンB2を多く含む食材として各国の食膳をにぎわせているが、その成分を抽出したシャンピニオンエ…

カイアポ芋

○カイアポ芋 カイアポ芋は、南米ブラジルの中央に広がるブラジル高原西方のカイアポという山地に自生する白甘藷の一種で、南米の白芋とも称されている。栄養価に優れていることから、インディオの間では健康維持のために、数千年も前から好んで食されていた…

チェストツリー

○チェストツリー チェストツリーは、ヨーロッパから中央アジアを原産とするクマツヅラ科の落葉低木で、ヨーロッパでは古くから女性のためのハーブとして使われてきた。チェストツリーの果実に含まれる成分には、女性のホルモン機能を整える作用のあることが…

マリアアザミ(シリマリン)

○マリアアザミ(シリマリン) キク科のオオヒレアザミで、一般にマリアアザミと呼ばれているこのハーブは、ヨーロッパでは古くから種子を含む全草に強壮、利胆、利尿効果が認められており、肝臓の民間薬として用いられてきた。生活習慣病をはじめとする諸病…

すっぽん

○すっぽんエキス スッポン料理は、強精・強壮に特効のある料理として世界に知られている。中国では3000年前の周時代に王室の膳に供えられ、以来滋養強壮・不老不死の保健食として珍重されていた。特に中国料理のスープでは漢方薬としての効用が認められ…

枸杞茶

○枸杞茶 枸杞はナス科の落葉小低木で、わが国では本州・四国・九州の原野や水辺に自生する。高麗人参とともに古くから中国で漢方薬の上薬として珍重されており、漢方薬の聖典とされる神農本草経にもその効能が記されている。漢方で用いるのは枸杞の実(枸杞…

アマランサス

○アマランサス アマランサスは中南米原産のヒユ科の一年草で、荒地にも水不足や寒さにも強く、生育も早いため、古代アスティカ・インディオがその小さな実(1000粒でも0.5〜1g)を貴重な穀物資源とした。わが国でも江戸時代末期に、岩手地方で仙人…

セントジョーンズワート

○セントジョーンズワート セントジョーンズワートは、WHO(世界保健機構)が全人口の3%にも達すると試算するほど増えているうつ症状への著しい効果でアメリカに旋風を起こしたハーブである。オトギリソウ科の多年草(和名は西洋オトギリソウ)で、古代…

葉酸

○葉酸 アミノ酸代謝、核酸成分の合成に補酵素として関与する成分で、免疫力を高め、ビタミンB12とともに造血にも働くので、欠乏症は貧血(巨赤芽球性貧血)のほか、細胞の成長、再生に支障が生じて胃潰瘍や口内炎、舌炎の原因ともなり、神経過敏、健忘症…

枇杷(びわ)の葉茶

○枇杷(びわ)の葉茶 枇杷はバラ科の常緑高木で、冬に花が咲き、果実は初夏に熟す。ほんのりとした甘みと夏の訪れを告げる旬の果物として人気がある。枇杷の葉についてインド仏教の教典には、葉は無憂扇と呼び、万病に効を奏すと記されている。また本草網目…

フコイダン

○フコイダン フコイダンは海藻から得られる多糖体で、科学的にはフコースを構成糖とし、それに硫酸やウロン酸が結びついた物質である。ほかの多くの多糖体と同じく、このフコイダンにも抗腫瘍作用が認められるという学術研究が発表され、海藻由来の抗腫瘍物…

ヤマブシタケ(山伏茸)

○ヤマブシタケ(山伏茸) 広葉樹林で時に採取されることもあるハリタケ科のキノコで、子実体は傘型ではなく、白うさぎが長い房を垂らしてうずくまったような珍しい形をしており、兎茸、針千本などの別名がある。漢方ではその乾燥物を猴頭といいい、虚弱・消…

ラブレ菌

○ラブレ菌 乳酸菌の利用に新時代を開くものとして注目される菌である。発酵乳製品を常食するコーサカスの人々に長寿者が多く、これが乳酸菌の恩恵であることはよく知られた事実であるが、100種を越えるとされる乳酸菌のうち、腸内で増殖して有効性を示す…

レシチン

○レシチン 大豆レシチンの名ですっかり有名になったリン脂質の一つ。最近はホスファチジリコリンという化学名で呼ばれることも多いが、生体膜を形成する主要成分で、肝臓や血液などの代謝にも深く関与している。また脳の栄養素として注目され、高齢化社会で…

明日葉

○明日葉 明日葉は房総半島や三浦半島、伊豆七島など、温厚な地方の海岸に野生するセリ科の植物で、「今日その葉を摘んでも明日には新しい葉が出てくる」ということで明日葉の名がついたといわれるほど生育力、生命力が旺盛な植物である。大形の多年草で、茎…